かんとくの日記

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完売御礼! N響100年特別企画「邦人作曲家シリーズ」: 下野竜也×N響、ピアノ 反田恭平

先々週のルイージさんによるAプロでは完売までは届かなかったNHKホールですが、Cプロはピアノのソリストとして登場する反田恭平さん人気で、2日連続で完売公演。プログラムが一般受けはしそうにないので、完売はさすがの集客力です。

個人的には、この日の演奏会は滅多に聞けない日本人作曲家による二曲と最終曲のブリテン/歌劇「ピーター・グライムズ」―「4つの海の間奏曲」がより印象的でした。

冒頭の外山雄三/管弦楽のためのディヴェルティメントは、昭和30年代の民謡ブームを背景に日本民謡をもとに作られた喜遊曲(プログラムの解説から)のようですが、同時代人ではない私にも懐かしさを覚え、初めて聴くとは思えない音楽。日本人のDNAが引き継がれているのだなあと感じるとともに、西洋楽器を使って日本の音楽をアレンジすることで、これほど自然に西洋音楽の器に入れることができるのだと感心しました。

もう一つの日本人による曲は後半の伊福部 昭の交響譚詩。2番目のバラードは「じょんがら節」が基調にある音楽ですが、第1バラードはプロコフィエフ風なところ(ゴジラ風ではない)もあり、前半の外山雄三氏の作品とはかなり趣を異にしています。下野さんのメリハリあって、流れを作るような指揮に、N響は各セクションが夫々に縦横無尽の活躍を見せ、エキサイティングな演奏を披露をしました。

そして、最後のブリテン歌劇「ピーター・グライムズ」―4つの海の間奏曲」の演奏も素晴らしかった。このオペラは2つの異なる演出で見てますが、それぞれの舞台が思い浮かばれます。どうしようもなく暗く絶望的なオペラですが、N響は丁寧かつ繊細に場面を描き、緊張感に満ちた雰囲気を作ってました。また〈ピーター・グライムズ〉見たい。

前半2曲目の、反田さんのピアノソロによるプロコフィエフのピアノ協奏曲3番は、反田さんが疾走感あふれる演奏を披露。ピアニストとしてだけでなく、指揮者や楽団のプロデューサー、そして楽団経営など多方面に活躍する反田さんのピアノを聴くのは今回が3回目(過去2回もN響との共演)ですが、ますます堂々として、オーラが増した感がありました。

ピアノの音は想像以上に優しいものでした。よく言えば、まとまっていてオケとのバランスも良し。悪く言えば、角が取れていて突き抜け感が弱い演奏に感じました(個人の感想です)。プロコフィエフのピアノ第3楽章は好きなな楽曲でもあったのですが、期待していた圧倒的な感動までには至りませんでした。

非常に変化に富んだプログラムであったわけですが、ブルックナー、マーラーと大曲続きだった4月の定演を、大曲とは違った角度でのユニークなプログラムで、しっかりと締めて頂きました。

第2062回 定期公演 Cプログラム
2026年4月25日(土) 開演 2:00pm [ 開場 1:00pm ]

NHKホール

指揮:下野竜也
ピアノ:反田恭平

― N響100年特別企画「邦人作曲家シリーズ」 ―
外山雄三/管弦楽のためのディヴェルティメント
プロコフィエフ/ピアノ協奏曲 第3番 ハ長調 作品26
伊福部 昭/交響譚詩
ブリテン/歌劇「ピーター・グライムズ」―「4つの海の間奏曲」作品33a

 

No. 2062 Subscription (Program C)
Saturday, April 25, 2026 2:00pm [ Doors Open 1:00pm ]

NHK Hall

- NHKSO 100th Anniversary: Japanese Composers Series -
Toyama / Divertimento for Orchestra
Prokofiev / Piano Concerto No. 3 C Major Op. 26
Ifukube / Ballata Sinfonica (Symphonic Ballad)
Britten / Peter Grimes, opera - Four Sea Interludes Op. 33a

Conductor Tatsuya Shimono
Piano Kyohei Sorita