
先日、つげ義春さんの訃報をネットで知った。つげ義春さんの展覧会に足を運んだばかりだったので(3月22日の会期最終日)、この展覧会の終了を待っていたかのようなタイミングにとっても驚いたのだが、この展覧会と発表日が関係するのかどうかは分からない。私が訪れた時には既にお亡くなりになっていたようだ。
本展は、友人の紹介で知った。つげ氏の名前と画風は知っていたが、作品に触れた記憶はない。本展で展示されていた短編を追ったが、作品そのものはとってもシュールなもの。今でこそ、そのシュールさに魅かれるところはあるが、私が最も漫画を読んでいた中・高校生時代の単純なおつむでは理解不能だっただろう。今更だが、鑑賞記念に「無能の人」を収録した文庫本を買った。
水木しげるさんのアシスタントをしていた関係で、調布に住んでいたことがあるということで、多くの作品には昭和の調布の風景が織り込まれている。私のランニング練習には無くてはならない多摩川の風景などは、今でも当時の名残を留めているのでなじみ深い。
ヤマザキマリさんら、つげ氏の影響を有形無形に受けた人のコメントが掲示してあったのも興味深かった。何度かガイドツアーに参加したポーラ美術館の東海林キュレーターがシュールレアリズムの観点からのコメントをしていて、つげ氏の影響力の広さを感じさせる。
ご本人の生活は貧しく、晩年も心身の健康に優れず、苦労された一生だったようだ。ご冥福を祈りたい。
